小諸市でオープン予定のタブノキさんへ
見渡す限り畑が広がり、遠くの山以外は遮るものがない気持ちのいい場所。住宅街の一角にある古民家で、みんなの居場所づくりに向けて改装を進めているいるタブノキさんへDIYのお手伝いに行ってきました。
表は比較的新しそうに見えますが、中は古民家そのもの。Facebookページに昔の写真が載っているので気になる方はチェックしてね。
ここでオープンを予定しているのは「みんなの家タブノキ」(Facebookページ Twitter)
オーナーの深山さんは「子供からお年寄りまで、障害のある方もない方も住みたい場所で共に暮らすことのできる居場所を作りたい」という思いでこの場所をつくろうと決意したのだとか。自分も知らなかったのだけど、長野県は未成年者の自殺率が全国でもワーストなんだそうだ。そんな状況を少しでも変えたいという気持ちが、この「みんなの居場所づくり」への情熱になっているとのこと。
長野)未成年の自殺死亡率ワースト、県が対策強化(朝日新聞DIGITAL)
共に暮らしやすい地域をつくる
1 相手の良いところをどんどん褒める
2 関わる全ての人と持ちつ持たれつの関係性を築く
3 一人一人の居心地の良さを大切にする
恥ずかしながら自殺率の件は全く知識がなく、そんなにひどいのかと衝撃を受けました。同時に自分の強い思いを行動に移す行動力に脱帽。お話させていただき、いろいろお話を伺う中で小学校のときにけん玉をやっていたということも知り、勝手に親近感も(笑)
てっきりたくさんの人が来て工事をしているのかと思ったらこの日は自分以外にはオーナー夫妻と子供さんのみ。DIYはそれなりにやってるけど、自分たちで何ヶ月もかけてまるごと1軒を改装しようなんてとても考えられない。最近は泊まり込みで朝から晩まで工事しているのだとか。中はまだまだ先が見えないレベルだったので、ちょっとやそっとの衝撃ではありませんでした。
思いだけでやっているとのことでしたが、すごい、すごすぎるよ・・・。
お手伝い開始 ~ 石膏ボードを貼る
今回任された内容は「壁に耐火用の石膏ボードを貼る」こと。DIYいろいろやってきていますが、石膏ボードを貼るのは初めてです。
場所とだいたいのやり方を聞いてとりあえずスタート。まずはこの場所に石膏ボードを貼ります。
自慢じゃないですが握力の無さには定評がありまして、このレバーを握ってボンドを出す作業が地味にしんどい(笑)けん玉は握力ほとんどいらないからな・・・。
調べたら自動で押し出してくれるものがあるらしいので今後使うシーンがでてきたらこの自動で押し出してくれるやつ準備しておこうかな(笑)
初めて貼ったボードがこれ。サイズがどうしてもあわなくてなんども調整し、さらに下が溝になっていて貼ったボードがそこに落ちてしまう。結果上がスカスカに。
下が溝になっていて、見えている部分だけのボードだと下に落ちてしまうわけですよ。
さんざん悩んだ挙げ句、溝の深さに木を切ってストッパーに(笑)
雑すぎる??
午前中は2枚貼るだけで作業が終わってしまい、あまりの進捗の悪さに自己嫌悪・・・。
今回作業をやってみて思ったのですが、こういうDIYな作業は設計図がない場合がほとんどないのと、どのレベルで仕上げればいいのかで非常に迷いがでます。もちろんキレイに作ったほうがいいのだけど、所詮シロウトなので完璧にはできない。どこまでならOKなのかという線引が難しいので、ついつい自宅でDIYするときよりも慎重に作業しすぎて難しいんですよね。さらにその仕事がOKなのかNGなのかをいちいちオーナーさんに聞いていたらオーナーさんの仕事も進まないわけで、自分で考えて判断することも必要なわけです。
そこで思ったDIYお手伝い三箇条
【DIYお手伝い三箇条】
1.その場の作業だけでなく、その後の仕上げまでどのようにするのかできるだけ具体的に聞く(仕事のレベルの目安を決める)
2.必要な材料のある場所は先に全部聞き、目の届く範囲に道具と一緒にまとめておいておく(作業性の向上)
3.安全には特に注意し、マスクや防塵ゴーグルなどもあらかじめ用意していく(作業の安全)
1.仕事のレベルの目安
最初はすでにカットされたボードが枠にうまく入らなくて苦労し、その後も溝にボードが落ちてしまったり、隙間がたくさんできてしまって「ホントにコレで大丈夫??」ばかり思っていて気づかれしてしまいました。石膏ボードの隙間はあとで目止めをし、上から全体的に土壁を塗るとわかってからは多少隙間が空いていても問題ない!と判断することができたので作業スピードがかなり上がりました。
実は石膏ボード貼りなんて生まれてはじめてやったので、ボンドもどれくらいの量をどのくらいの範囲で塗ればいいのかまったくわからず・・・。最初は「本当にこれでいいのか?」ばかりを思っていました。
2.作業性の向上
道具はお借りする方向で行ったのですが、念のため自分で持っているDIY道具一式を持っていったところとても役に立ちました。お借りするものは使い勝手がわからなかったり、ちょっとしたものが欲しくても聞かないとわからない、ということがあります。自分で道具を持っていくと、「あの道具が欲しい!」と思ったときにすぐに自分の道具箱から出てくるのでとてもラクでした。つまらないことでできるだけオーナーさんの手を止めたくないので、自分の道具がある人は持っていくと何かと便利ですね。
3.作業の安全
手袋のほかにマスクやゴーグルを持っていたのですが、面倒くさくなってゴーグルをしないで作業していたところ、石膏ボードをカットするときの粉が目に入り大変な思いをしました。たとえお手伝いであっても自分の安全に対してはもっと意識して臨まないといけないなと反省。
そして昼食。午前中いろいろ考えすぎて体よりも脳がぐったりしていたのですが、ご飯を食べたら復活!!おいしかったです。ごちそうさまでした。
午後の作業開始
ボンドがついて汚れるのであらかじめ養生テープでマスキングをしてボードを貼っていきます。いろいろ要領もわかってきたのでスピードアップ!
つづいてこの板壁に石膏ボードを貼っていきます。
多少隙間はできたけど問題ない、問題ない(・・・はず)。作業もだいぶ速くなってきました。
古民家は四方の寸法を測れ
最初のうちは寸法がどうしてもあわなくてどえらく苦労していたのですが、だんだんとコツがつかめてきました。
なんと・・・
上下左右で寸法が違う
という事実。
平気で10mmや20mm違うんですよw 長方形じゃない。
これに気づくまで少し時間がかかりましたが、4辺の寸法を測り始めてからはかなりいい感じでハマるようになりました。古民家って現物あわせで作ること多いんでしょうかね?
「大工さん雑!!」と「大工さんすげえ!!」の気持ちが入り交じる複雑な心境。
あと2枚パネルを貼ればこの部屋は終了だったのですが、タイムアップ!コンセントの穴をつくるのに時間がかかってしまった・・・。
石膏ボードを貼っただけでしたが、古民家リノベーションの極意を勝手に悟ったと浮き立つワタクシ。でも・・・自分の思い通りに家をアレンジできるのは魅力ですね。いつか自分も作ってみたい。
タブノキさんの近所からは浅間山もとてもよく見えます。(電柱邪魔w)
応援しています!
DIYのお手伝いというものは初体験で、自分がどこまでできるのかすごく不安になりつつも、とてもいい経験になりました。自分で考えて動かないと役に立たないし、かといってオーナーさんの意向に反することをやってしまったら意味がない。行動指針的なものを最初に決めて、それに則って動く重要性を痛感しました。
また機会があれば引き続きお手伝いできないかなあと考えています。
そして筒けんも気に入っていただいたので、タブノキさんオープン後は引き続き何らかの形で関われたらうれしいなと考えています。
心地よい居場所。
応援しています!(そしてDIYお手伝いも引き続き募集!!)
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