ずくトラ。ずくを出してトライする。
けん玉・筒けん・コマ

誰もが全力で臨んだ大晦日 ~ 笑うヤツは一度あの舞台に立ってみたらいい

令和最初の大晦日、紅白歌合戦のステージに出ることができました

12月も終わりに近づいた頃、ウッカリお誘いをいただき、なんと紅白歌合戦で演歌歌手三山ひろしさんとともにギネスけん玉チャレンジをすることになりました。

まったく予期していなかったので急遽入っていた予定を調整し、29日からNHK入り。

人混みがとにかく苦手なのに、激混みの渋谷にまさか年末来ることになろうとは。人生何があるかわからないものですね(笑)

29日から練習がスタート

今回のけん玉ギネスチャレンジは2018年の124名を1名上回る125名で挑戦。歌は昨年よりも短くなっているので、限られた時間の中、ハードルは高い。厳重な警戒のゲートを通り、練習スタジオへ。

120名を超える大所帯は紅白ではけん玉が最大だそうで、息のあった連携が不可欠。100回連続大皿や、繰り返しの練習で問題点を洗い出してひたすら細かい調整をつづけます。時間も長いので腰も痛くなるし、いろいろなスケジュール調整で待ち時間もそこかしこに。長い時間集中力を持続させ、失敗できない練習が続くというのは精神的にも苦しく、まさに練習というよりも修行。

29日は18時頃に練習が終了。翌日30日は朝8時集合で昼すぎまで。途中カメリハ(カメラリハーサル)といって練習スタジオからNHKホールへ移動をし、本番同様のチェック(立ち位置、カメラの動線、入退場の動き)などもあり、緊張する時間の連続です。

「芸能人誰に会えた~?」などとよく聞かれるのだけど、もうそんなことを言っていられないくらいストイックにみんな練習していますからね。

31日、大晦日

31日は12時集合。我々は日課の100回大皿などもやりつつ、繰り返し曲をかけての練習。途中、参加される芸能人の方たちも参加しての通し練習なども行います。

こちらは紅白記念けん玉とTシャツ。けん玉は三山ひろしさんがなんと自腹購入して配布してくださいました。感謝!

本番も近くなった夕方に時間が空いたとのことで長めの自由時間があり、社食へ。寿司がある社食ってすごいですね(笑)売り切れてたけど・・・。

自分は豚しゃぶ定食をチョイス。550円でうれしいじゃないですか。

いつどんな予定で時間がどうなるかがまったくわからないので、軽食と飲み物は常に持参。そんな中、本番前にしっかり食べられたのは精神的にすごく安心してよかったなあ。お腹いっぱいは正義。

NHK社内には3つも食堂があるんですね。ばらえ亭が個人的にはネーミングから気になります(笑)

そして本番へ

練習スタジオでは刻一刻と出演時間が迫り、否応なしに緊張感が高まる。それでもみんな苦しい練習を耐え抜いて、気分は最高潮!!

全国から集まった素晴らしいけん玉仲間たち。それぞれが自分の持てる力を発揮して最高の舞台へと臨みます。

練習スタジオを出てNHKホールに入ると、みんな緊張のせいか口数が少なくなる。いくら大皿といえども、緊張感のない中で決める大皿とは違い、会場で3800人、全国で5000万人が観ている中で一人ひとり順番に決めていくわけです。自分の1回の責任感は想像もつかないほど大きいことにいまさらながら気づく瞬間。

そして当日の結果はご存知のように残念ながらギネス達成にはならなかったけど、みんな自分の精一杯をやり切りました。そりゃあギネス成功しなくてもよかったのかと言われると、成功しなかったのは残念だけど、玉を落とす可能性は誰にでもある。大皿は簡単だと言われても、あの場であのタイミングで全員が成功させるのはどれほど大変なことか、参加した自分たちだからこそよけいに思います。

練習スタジオにもどり、みんなで健闘を称え合う様子は「ああ、けん玉やっていてよかったな」と思う瞬間。苦しい練習と緊張の本番が終わってホッとしました。

やり切った・・・。

失敗を笑うやつは一度あの舞台に立ってみたらいい

一昨年のけん玉チャレンジのときに落球してしまったAさんがSNS上で炎上し、叩かれるということがあり、心配していましたが今回も心無い卑怯な方が匿名で嘲笑するかのような投稿をしていました。一昨年よりはだいぶ少なかったとはいえ、それでもそういった投稿があるのは参加者としても非常に残念です。

29日から何十回となく行った練習では、ほぼ10割に近い成功率を誇っていました。今回不運にも落としてしまった方も、練習では一度も落としていないにもかかわらず、本番ではあのような結果に。

本番には魔物がいる

と言いますが、あの日あの舞台上では全員が魔物と必死で戦っていました。ステージ上で自分の順番がまわってくるまでまわりの様子を見ていましたが、明らかに手が震えている人が何人も。僕は人前でけん玉をする機会が多いのでそれなりに慣れてはいるものの、緊張していなかったかと言われるとウソになります。人前に出ることが少ない人は特にメンタル厳しいでしょうね。加えて当日の会場はテレビで見る芸能人の方が多数目の前にいて、ただでさえ異様な空気の中で本番を迎えます。平常心とは程遠い状況でワザを決めることがどんなに大変なことか。

苦しい練習を3日間続けて、自分と戦いなががらあのステージで本番を迎える。年末の誰もが忙しい中、交通費も滞在費もその他諸経費もすべて自分で負担して集まるのは軽い気持ちで参加できるものではありません。だってここまでやっていて、もし失敗したらシャレにならないのは誰よりも参加者自身が一番わかっているから。さまざまなリスクがありながらも、この場に集まれるのは「けん玉が好き」というその気持ちにほかなりません。

失敗を笑うヤツは一度同じステージに立って、その異様な緊張感を味わってみたらいい。匿名で、自分は安全な場から嘲笑するのは卑怯というか・・・相手をするに値しないモノですね。

あの場に立っているだけでもみんな想像を絶する努力をしているということを想像して欲しいなと思います。

関係者のみなさま、ありがとうございました

今回あの舞台で素晴らしい経験をさせていただくにあたり、たくさんの関係者の方が動いています。NHKの職員の方だけでなく、三山ひろしさんやず~まだんけのお二人、GLOKENスタッフの方々、サポートスタッフとして入ってくれた方々、練習で盛り上げてくれた出演芸能人の皆様、年末の忙しい中を送り出してくれた家族、テレビの前で応援してくれたけん玉ファンの皆様・・・。誰が欠けても成立しない企画で、本当に素晴らしい場に参加させていただけたなと心から思います。

帰りの新幹線で、山が見えてホッとする自分。

楽しく貴重な経験をさせていただきました。本当にありがとうございました。

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