この度の台風による災害で被災された方には心よりお見舞い申し上げます。
よく知っている場所が堤防の決壊で一面茶色い水にのまれ、一瞬で日常生活が奪われる瞬間を目の当たりにして気持ちの整理がつきません。
生まれて初めて避難をしました
まさかの自分が住んでいる地域で大雨特別警報発令、そして避難指示。
生まれて初めて避難をしました。
避難はとにかく早くする
避難所になった公民館に着いたのはまだ早いほうだったので駐車場に車を駐め、大ホールではちゃんと自分の家族分の場所を確保できました。
ただ、遅れて来た人の中には場所がなかったり、駐車場に車が駐められなかったり、そもそも一杯だから他の避難所へ行って下さいと言われた方も少なくなかったようです。
そして自分の家族のすぐ横には高齢のおばあちゃんを連れた方もいて、かなり大変そうでした。
高齢者の避難での課題
高齢者の方、特に寝たきりの方がいる場合、避難指示が出ても避難せずに自宅で待機しているケースが多かったようです。
浸水地域で救助された方も高齢者の方が多いように感じます。
高齢者避難の難しさ
・「ここはいままで水が来たことがないから大丈夫」と避難指示がでていても頑として気持ちを曲げず避難しない(正常性バイアス)
【正常性バイアス】
社会心理学、災害心理学などで使用されている心理学用語で、自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価したりしてしまう人の特性のこと。(Wikipediaより)
どう説得しても「いままでは大丈夫」の一言でどうにも動いてくれないケースが多いようです
・寝たきりや体の不自由な家族を抱え、一緒に連れて出られない
寝たきりや体の不自由な家族がいると、暴風や豪雨の中車に乗せるだけでも一苦労。
そもそも自分ひとりで寝たきりの方を移動させることが不可能なので、自主的な避難ができないケースが少なからずあるようです。
まわりに助けてくれる人がいれば別ですが、自力でムリだと判断してどうにもならないまま逃げ遅れてしまう。
日頃から非常時にはどうするか、助けを呼べる人がいるのか、誰かに頼んでおくのか、など決めておいてもなかなか非常時には機能しないもの。それでも事前に話し合いをもってどうするかある程度シミュレーションをしておく必要性を感じました。
避難後の苦労
どうにか避難所まで避難をしても、慣れない環境から「帰りたい」を連発する高齢者の方も多いようです。
避難所のトイレもバリアフリー対応になっていればよいのですが、そうでない場所も少なからずあります。(小学校、中学校など)
今回隣りにいた高齢者の方も、せっかく避難したのに深夜まだ暴風が吹き荒れる中、自宅へ戻っていってしまいました。
深夜自宅に戻ろうとした人の中にはあまりにも風が強くて危険を感じ、再び避難所に戻ってきた人もいたくらい。
深夜で視界もよくない中帰宅するのは怪我の心配もあり、基本やらないほうがいいです。
高齢者の方は特に住み慣れた自分の家に帰りたがる傾向があるので、注意が必要だと感じました。
早めの避難
これにより避難所もまだ余裕があるうちに小部屋などに入れる可能性もありますし、時間が遅くなるほど条件も状況も悪くなるので、とにかく高齢者の方ほど早い避難が必要だと感じます。
ペット避難での課題
僕の実家ではペット(犬)を飼っていて、今回の避難では親戚の家に避難させてもらいました。
他県の浸水地域ではペットがいるからと家に残り、そのまま逃げ遅れてしまった人がいたようです。
https://t.co/HgJyuseGAd 助かってよかった!犬猫とともに、自宅に残るという苦渋の選択をしたかたがたくさんいる。東日本大震災の時、ペットを手放した人の苦しみ、残されたペットの苦しみはさんざん 報道されたのに。ペット可の避難所を作る、あるいは避難所の中でエリアを分ける、方法があるはず。
— ナデシコイブキ (@DumaSatomi) 2019年10月14日
親戚が近くにいるようであれば事前に許可をもらって避難できるようにしておくと良いですね。
避難所でのペット避難
避難所では基本ペットの受け入れは禁止のところが多いようですが、ケージに入れることで許可してくれるところもあるようです。
上田市指定の避難所の一つ、塩田中学校体育館です。受入れ準備が進み、避難して来られた方が増えています。
犬猫などペットを連れての避難は可能ですが、共同で使うのでケージに入れる等、中で走り回ることがない様にお願い致します。
#上田市 #台風19号 pic.twitter.com/JXUSVUXs8i— 江戸y (@y12704173) 2019年10月13日
しかし事前にペットが可能なのか確認できるかというと、その時の判断による部分も多いようです。
ただ、ケージがなければそもそも避難が難しくなるので、日常使用していなくてもケージの用意はしておいたほうがよさそうです。
馬術場での受け入れ
今回上田市では市街地からは少し離れてはいますが、馬術場でペットを受け入れできるようにしてくれたという情報がありました。
ペットがいると避難所が受け入れ出来ないというアクシデントがあるようです。市民の森馬術場は馬術場まで来てくださればペットと飼い主さんの避難を受け入れます。どうか、命を救う判断を皆さんお願いします。#上田市 #拡散希望 #千曲川氾濫https://t.co/AZtNJIUkzJ
— 伊藤 浩志 (@LuckyDogEco) 2019年10月13日
ただ、ペットのみでないとダメだったり、受け入れキャパの関係ですぐにいっぱいになって断らざるを得ない部分もあったようです。
ペットを飼っている方はそれだけで避難の選択肢が限られてくるので、ペットを連れてどこに逃げるか何パターンか考えておく必要がありそうです。
避難はとにかくスピードが命
避難をしなくてはならないとなったとき、とにかく少しでも早く動くことが大事です。
時間が遅くなるほど避難の条件は悪くなる
このことをすごく強く感じました。
高齢者の方がいたり、ペット連れの方ほど早く動き、少しでも避難所に余裕がある段階で中に入ってしまうことが大事だと思いました。
次々と避難してくる人が増えてくると当然受け入れもパンクし、余裕があるときにはOKだった条件もパニック状態になってくると不可になる可能性だってあります。
とにかく早く避難して居場所を確保する。
空振りでもいいから避難は早くするべきです。
今回の大変な災害を見るにつけ、少しでも早く復興できればよいなと思います。
テレビでしか見なかった信じられない光景が自分の目の前には絶対来ないという確証はありません。
明日は我が身と思って準備をしておくことが大切だと思いました。
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