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災害発生地で初めてのボランティア ~ 行動編(その1)

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被災地へ

※「ボランティア」というタイトルをつけていますが、何しろこういうことが初めてなのでどこまで寄り添えるのかもわからず、自分の中では「お手伝い」という表現のほうがしっくりくるので途中表現が入り混じりますがご了承ください。

今回お手伝いに向かったのは長野市穂保にあるいちごやトマトを作る農家「長野ベリーファーム」さん。

堤防の決壊現場よりは少し上流にあたるのだけど、付近の状況もひどいらしい。

長野電鉄柳原駅近くは平穏そのもの。

ただ、コンビニにはスコップを背負ったバイクの人や、大きな水タンクを積んだ軽トラなど被災地へ応援に行く人たちが多い。

柳原をすぎてしばらく走ると農地にはまだ水が。

堤防からはかなり離れているのにこんなところまで水が来たらしい。

近くには先日吹奏楽の全国大会に出場した東北中学校。

学校も浸水して大変な状況の中、なん銀賞をとったらしい。勇気づけられるね。

 

穂保の工業団地のあたりはかなり水が来たとのことで、そのあたりにくると歩道にも泥・泥・泥・

ここから国道を越え、千曲川に近づくと一段と泥がひどい。

「砂利の駐車場があるんで、そこで駐めてください」

と言われて向かった先は泥だらけの駐車場。

普通の靴ではとても歩けない。

車を降りると目の前にはひっくり返ったプレハブと泥と水たまり。

こんな重たいものがひっくり返るんだから水のチカラってホント恐ろしいね・・・。

長靴を履いていないととても通れない道。

でもまだまだこの先、堤防に近づくにつれて状況はひどくなっていく。

おそらく畑だったところに厚く積もった泥。

おそらく30cm前後は積もっているのではないかと。

少し前までは泥でタイヤをとられて車がスリップして走れなかったとか。

少しずつ泥が取られてなんとか通行可能な状態に。

りんご畑の中はバケツやらコンテナやらその他いろいろよくわからないものが泥と一緒に埋まっている状態。

りんごもこれから収穫時期のものが濁流に洗われ、結構な高さまでゴミがひっかかっている。

地場の野菜を売る「アグリながぬま」の裏手には浸水したと思われる車が放置。

フロントガラスの上に筋があったので、少なくともそこまでは水が来たと思われるけど、建物には2mくらいの場所に汚れの筋が。

いったいどんなに水が来たのか・・・。

まだ泥に濡れている道路はいいのだけど、乾いてきたところから風に舞い、細かい砂埃が舞う。

これが結構きびしいのでゴーグルは必須。

フェンスにはおびただしい量のゴミが付着。

りんごの産地だけあっていたるところでりんごが落ちてる。

暑い日になると泥や果実から臭ってきて大変なんだそう。

泥が深くてとても入れないりんご畑。

足を踏み入れたが最後、足が抜けない。

 歩いているとあちこちに「ゴミ出し中止」の手書きのボード。

「災害ごみ」としてるけど、もともとはそれぞれの家で大切に扱われていたものなんだよね。

家電製品から家具、書類からあらゆるものが山積みに。

こんな場所がいくつもできていたのだけど、地区外から持ち込む人がいたので中止にしたそうな。

市が指定するゴミ出し場所はどこも満杯に近く、渋滞がひどいのでゴミ出しに数時間かかるのだとか。

この左前方が今回の決壊現場。

ここは上流にあたるのに、泥が本当にひどい。

それでも決壊現場は基礎だけを残して何もない場所が広がっているらしい。

 

まだ新築と見られるお宅も多かったのだけど、みんな1階部分は浸水してまだ建築中かと思ってしまうほどだった。

壁に穴が空いたり、やるせないという言葉では到底表せない状況。

田んぼにはどこからか根こそぎ抜かれた木が倒れている。

 りんごの木の途中にひっかかったコンテナ。

この場所でひっかかるには1m50cmは水が無いとムリ。

実際2mも浸水したらしい。

あちこちにおちているりんご。

1年手塩にかけて育ててきた農作物が収穫直前で採れなくなるのは、家庭菜園をやっている僕でも少しはその無念がわかるつもり。

ここは長野県でも有数のりんごの産地。

川の氾濫が奪った代償はあまりにも大きい。

今回行ったのは堤防決壊点よりも少し上流にあたる穂保地区。

話では津野は決壊点だけあって相当ひどいらしい。

ボランティアはもっと早く来れないの??

今回日曜日ということもあり、実際ボランティアは相当数現地入りしてたらしい。

ただ、ボランティアの人が来る時間が昼近くだったり、場所によっては1時すぎにようやく到着していたのも事実。

ここは推測なのだけど手続きに時間がかかりすぎてスムーズな受け入れができていないのではないか。

・ボランティアの受付は9時~12時

・受付してから保険加入などの手続きをとり、バスに団体で乗車して現地へ向かうので時間がかかる

おそらくボランティアの受け入れをしているのは社会福祉協議会の人や役所の関係の方だろうけど、もともと専門外の仕事を限られた人数でこなさなくてはいけない

日曜日などは参加希望者が殺到するのでそれだけ人数の受付や振り分けに時間がかかってしまい、現場投入が遅れてしまうのではないかと思う。

実際昼過ぎに到着して3時すぎにはパラパラと帰り始める人を見かけた。

 

僕の義弟はとなりの市でやはりボランティアの申し込みをしに行ったが、希望者が多すぎて「定員いっぱいのため、待っていてもらって、空きがでたら行ってもらう形でもよければ受け付けます」というようなことを言われたらしい。

結局せっかく行ったのに半日無駄にして帰ってきてしまったのだとか。

県外から来てきっと同じような目にあった人ってきっといる。

 

僕は知り合いのツテで入ったので、朝9時前から夕方5時近くまでそれはそれはクタクタになるまでお手伝いすることができた。

遠くから来て2時間の作業だったらちょっと残念すぎるよね・・・。

 

なかなかこういった非常時には難しいのかもしれないけど

・インターネットや電話によるボランティアの事前申し込み

→事前に必要事項での申し込み、保険加入を済ませ、受付番号を付与して当日到着したらすぐに現場入りできる

これができたらいいのに・・・と思う。

日によって要求される人数には変動があるのだろうけど、来てほしくても声をあげられない家はきっとたくさんあるのだから、多少多めに人数投入しても良いと思う。

事前に人数がわかっていれば当日はスムーズに動けるし、バスの手配や地区の事前振り分けなど当日やるよりははるかに効率的にできるはず。

せっかく遠くから来た人も「せっかく来たのに2時間しか手伝えなかった・・・」ということが無くなってくるに違いない。

作業時間が短い分、やはりできる作業には限りあるし、それぞれの家でやってほしいことも十分対応してもらうのは難しいのでは??

 

そして本当なら・・・受付7時からとかもっと早くからできないものかな・・・。

スタッフの確保が難しいのかもしれないけど、日が短いので余計に朝早くから動いたほうが1日を有効に使えると思うんだけど。

平日のボランティアが足りない

災害地は土日まで作業を待ってくれるわけではなくて、1日でも早く元の生活に戻すために曜日関係なく動かないといけない。

僕も仕事が日曜日休みだからと現地に行ったわけで、やはり休日を利用してボランティアに参加する人が多い。

やはり平日はガクッと人が減るようで、手伝って欲しいところに手がまわらない状況も生まれるらしい。

平日に動ける人こそ是非ボランティアに行って欲しい。

ボランティアに行けない人はお金で支援を!

今回は1日時間ができて行けたのだけど、距離的、時間的、その他さまざまな制約があって行けない人がいるのも事実。

そういう人はいろいろな形でお金を落としてもらうのも一つ。

・観光に来てお金を落とす(被災地はたしかにあるけど、平常通りの場所も多いです)

・ふるさと納税で寄付する

・義援金を寄付する

まだまだ復旧には相当な時間がかかるので、息の長い支援が必要です。

(つづく)

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