アクリルでもキーホルダーはもちろん作れるよね?
レーザー加工機beamoは木のカットや彫刻はお手のものなので、木の板をカットしてキーホルダーを作るなんてこともやっているのですが、アクリルでも当然キーホルダーは作れるよね?ということで、ちょっと作ってみることにしました。
木のキーホルダーはいくつも作っていて、温かみがあって結構好きなんですよね。
ただ、木のキーホルダーは対策をしているものの、やはりストラップを通す輪の部分が弱く、どうしても欠けやすいというデメリットがあります。アクリルならそのあたりの問題もクリアーできるし、かえってこっちのほうが耐久性もあっていいのではないか?
せっかくレーザー加工でアクリルを自由に加工できるのだから、やってみよう!というわけでアクリルでキーホルダーを作ってみることにしました。
予想に反して苦労の連続
いままでアクリルはホームセンターで購入したアクリサンデーを使っていたのですが、実はアクリルって材料代がとても高いのです。
今回はそれよりも少し安いアクリルを手に入れたのでそれを使用して加工してみることに。
ただ、アクリルを保護しているものが紙でなくてフィルムなので、おそらくレーザー加工をするとその保護フィルムが溶けてアクリル本体にくっついてしまう。そのため、保護フィルムを剥がしてから加工することにしました。
板ダンボールの上で加工
保護フィルムを剥がしたアクリルをそのままハニカムの上に乗せてしまうと傷がついてしまうので板ダンボールの上にアクリルを置いて加工してみました。
結果は・・・
ところどころでダンボールが発火してしまい、発火した部分のアクリルは溶けたり黄変してしまう結果に。段ボールをあらかじめ水で濡らして作業することも考えましたが、ちょっと難しそうなのでダンボールをあきらめることにしました。
ただ、アクリルをカットすると臭いがとてつもなくひどいのですが、部屋から排気するための口を作っておいたのでこちらはバッチリ機能しました。
紙のシールでアクリルを保護する
自宅に弱粘再剥離の上質シールがあったので、こちらをアクリルに貼り付けて加工してみることにしました。大きさが足りなかったので、つぎはぎですが(笑)
使ったのは上質のリタックS(弱粘再剥離)
保護シールがあると彫刻にはよくないんじゃないかと思っていましたが、予想に反して彫刻はとても良い仕上がり。
左が保護シールをつけて加工したもの、右がダンボールの上で加工したもの。
右のアクリルはところどころ黄変しているだけでなく、曇りのような模様が何か所もついています。アクリルのメリットである透明度がいまいち。
よく見るとあちこちにもやもやが入っています。
左の保護シールを貼ったもののほうが透明度も高く、加工ムラも気になりません。
完璧だ!!と思い、残りの加工をはじめたのもつかの間、保護シールが焦げてる・・・。
当然アクリルにもダメージがあり、いくつかきれいな状態でできたものができたものの、加工はまたまた失敗しました。
上質紙を水で濡らす
アクリルの加工のときに保護紙を霧吹きなどで濡らしてあげると良いというのを思い出し、水をつけてみました。あまりつけすぎるとふやけてボコボコになるので、適度な量が大切です。
軽く濡らした状態で加工を始めたら、保護紙が燃える様子もなく、いい感じ。
全体的にとてもいい感じで加工をすることができました。
ただ、予想はしていましたが保護シールをつぎはぎにしたところはやっぱりダメですね。彫刻にスジが入ってしまいました。
たくさんの屍を積み上げ、ようやく安定したアクリル加工ができるようになりました!やったね!
上質紙を水で湿らせると糊がアクリルに残りやすくなるので、糊が残ってしまったらのり取りクリーナーで拭いてあげると仕上がりがキレイになります。
アクリル加工の注意点
今回アクリル加工の際に学んだことは下記のとおり。
【使用材:アクリル透明2mm厚】
・カット 出力55% カット4mm/s
・彫刻 出力25% カット150mm/s
もともとついていた保護フィルムは剥がし、上質リタックSを保護紙として貼る。保護紙は加工前に水で湿らせ、発火しないように対策する。
加工後に保護紙を剥がす際に糊が残ることがあるので、のり取りクリーナーで除去する。
この点に注意して加工することで、安定した加工ができるようになりました。
レーザー加工機はさまざまな素材への加工ができますが、加工時のパラメーターだけでなく、事前のちょっとした準備が明暗を分けることがよくあります。
これでアクリル加工の製品も製品化へ向けて舵を切ることができそうです。
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