9月1日付けの信濃毎日新聞の記事より
9月1日付けの信濃毎日新聞に経済アナリストの森永卓郎さんの記事が載っていたのですが、とてもいいことを書いていました。
家庭菜園をやりながらぼんやりと日々思っていることが明確になった気がして、じっくり読んでしまいました。
それぞれの家庭が「自分の食べるものを自分で作る」
食料自給率が世界と比べても突出して低く、しかもまだ下がり続けている日本ですが、危機感を覚えた政府は農業経営を大規模化して「もうかる農業」への転換を計っています。
そんな中、もう一つの対策としてそれぞれの家庭が「自分の食べるものを自分で作る」という戦略がいいのではないかと森永さんは考えています。
農作業は大変だけど知恵も身体も使う。だけど無農薬野菜は大地の味がしておいしいし、健康増進につながる。
現在の農地法では農地の購入条件が厳しく、プロでないと所有が難しい。
ただ、人口が減少する時代、土地が余ってくるので庭付きの家ではなく畑付きの家というのを基本にすれば良いのではないか。
小規模分散型農業を進めるために、収穫のピーク時に収穫されたものを地域で分かち合ったり、農機を共用する仕組みも必要。
農作物を自分で作ることで世界の国際農業資本に日本の土地が侵略される心配がなくなる。
農作物を育てるスキルは今後もっと重要になってくる
農家がどんどん耕作地を集約して大規模に展開している一方、家庭菜園で農作物を作る人は減少しています。
現に畑や田んぼは開発でどんどんつぶされて宅地や道路になり、逆に家や道路をつぶして畑や田んぼにするというケースはまず見られません。
僕が子供の頃から考えてもものすごい勢いで土地の宅地化が進んでいます。
そして現在家庭で野菜を作っている層は60代以上の高齢者が相当な割合を占めているものと思われます。
僕の家のまわりで40代で家庭菜園をやっている人って本当に少ない。
60代以上の野菜づくりのスキルを持った人たちはやがて高齢化で野菜づくりができなくなり、畑を手放していきます。
野菜づくりなんてよほど環境が恵まれてプロにつきっきりで教えてもらわない限り、1年や2年じゃとてもできるものじゃありません。
自己流でやっている僕なんか10年経ってもちっともうまくできない。
それでも毎年「こうすればうまくできる」「虫対策はこうしよう」とか何かしらの学びがあり、わずかずつですが上手にできるようになっています。(もちろんうまくいかないことも相変わらず多いけど)
いま60代以上のスキルを持った方たちにいろいろ技術を継承してもらわないと、今後ますます個人で野菜づくりをする人は減り、いくら人口が減ってるとはいっても大規模農家だけでは需要と供給を満たせなくなるのではないかと思います。
家庭菜園の野菜づくりスキルは需要がでてくる
我が家のようにまわりに野菜づくりをしている人がたくさんいる状況でも、なかなかコンスタントに野菜づくりのスキルを教えてもらうということはハードルが高いのが実情。
これが都市部であればなおさらだと思います。
子育て世代は忙しいけれど、やはり家族に安心な野菜を食べさせたいという需要はあるはず。
家庭菜園の野菜づくりスキルを教えてくれるところ、忙しい部分は管理してくれるところが必要になってくるのだと思います。
菜園アドバイザーが教えてくれる【シェア畑】などはまさにこういった需要をうまく掴んでいると思われ、今後も伸びていくのではないかと思います。
もっとゆるい家庭菜園教室なども増えてもいいですよね。
まだまだ野菜づくりヘタクソな自分ですが、60代には貴重な存在になれるよう、いまから少しずつスキルを磨いていきます。
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