依頼でコースターの製作
とあるところから「オリジナルのコースターを作りたい」という話をいただき、試作をしてみました。コースターは100円ショップにも無地のものがあるのを確認しているし、彫刻だけだから簡単簡単!
二つ返事で試作の話をして買ってきました100円ショップのコースター。
4枚で100円(税別)です。
データは画像を支給してもらっての彫刻。
早速試作をスタートしました。
コースターへの彫刻
まず、コースターにどのくらいのパラメーターでやるのが適正かわからなかったのでまずはデフォルトのパラメーターで、「木材-モノクロ彫刻」のものを使用してみることに。
【1回目のパラメーター】
出力 30%
速度 180mm/s
※客先の商品のため、モザイクをかけています。
実際にやってみたところ、かなり焦げ感が強かったので次は出力を5%下げて2度目のチャレンジ!
【2回目のパラメーター】
出力 25%
速度 180mm/s
これでもまだ焦げ感が強かったため、3回目はさらに出力を下げ、速度も少し上げてみました。
【3回目のパラメーター】
出力 20%
速度 200mm/s
すると焦げ感はちょうどよいものの、今度は細い線が消えてしまう事態に。
もう少し出力を落としつつ、速度も落としてやるのが良いのかもしれないのですが、そもそも支給されたデータが「画像」で修正が効かなかったため、再度支給してもらうことにしました。
彫刻位置がずれる
コースターへの彫刻位置についてはbeamoのカメラで位置をよく見つつ、画面も拡大してちゃんとど真ん中を狙って彫刻をしたつもりなのですが、いつも上よりに仕上がってしまう事態に。なぜか下の余白が大きくなってしまうんです。
位置調整をしつつ確認したところ、どうやら画面で確認する位置と彫刻位置に0.3~0.5mm程度のずれがあることが判明。そのずれを見越して配置してあげることで位置をあわせることができるようになりました。
ただ、連続して同じ位置を出したい場合はあらかじめコースターの位置決めをするための治具を作っておいてから彫刻するのがよさそうです。
個人で使うコースターとしてはアリ、販売用としては厳しい
beamoで手軽にコースターができることはわかったのですが、そもそも論として、1枚あたりのコストがとても高いことが判明。
なにせ1枚彫刻するのに8分半もかかる!!
セットの時間なども考えると、1時間で彫刻できるのは6枚。
仮に作業代を1時間3,000円と見積もった場合、1枚あたり500円の作業代がかかることになります。
半額の1,500円としても1枚当たり250円。ここに材料代や電気代などを追加していくと売り物としては金額的にとても厳しいことがわかりました。コースターをまとめて彫刻することでもう少し費用は圧縮することができるのでしょうが、それでもたかが知れています。
単純なデザインで線画のようなものならまだコスト面でメリットがでるかもしれません。
コースターはシルク印刷などで印刷するほうがずっと速いし安い。
コースターをレーザーで彫刻するのは趣味の範囲でやるのが正解だという結論になりました。
やってみないとわからないことは多いですが、また一つ勉強になった出来事でした。
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