先日独立行政法人 国民生活センターの記事に格安スマホ(MVNO)のトラブルが急増しているとのことでした。
料金に引かれて契約したけれども細かいサービスや手続きのことを確認せず、「こんなはずじゃなかった!」とのことです。
(国民生活センターホームページより)
グラフを見ると2016年には2015年の3倍近いですね。なんともすごい増加率。
ちなみにどういう内容かというと、主に下記のような内容なのだそうです。
Contents
(1)今までの携帯電話会社とサービスが異なることによるトラブル
1.問い合わせ窓口や、端末の故障・修理時の対応
【事例1】問い合わせ先が電話窓口しかなく、つながりにくい
【事例2】修理期間中の代替機の貸し出しサービスがなく、スマートフォンが1カ月間利用できない
2.メールアドレスの提供
【事例3】メールアドレスの提供がなく、別会社のメールアドレスで送ったが、相手にメールが届かなかった
(2)端末とSIMカードを別々に購入することで発生するトラブル
1.端末によっては、購入したSIMカードが利用できない場合がある
【事例4】SIMロック解除をしないと、他社のSIMカードでスマートフォンが使えなかった
2.販売されている中古端末の中には、その後の利用を制限されるものもある
【事例5】インターネットで購入したスマートフォンの端末代金に未払いがあり、精算しないと修理の受付ができないと言われた
(3)利用開始日に関するトラブル
【事例6】発送から数日で利用開始になるとは知らなかった
うーん・・・僕は全部事前に調べてから手続きしたので全部当たり前のように思っていましたが、安さや手軽さばかりが先行してそうでないケースも多いんですね。
やはり事前にしっかりと最低限の知識は入れておいたほうがよさそうです。
(1)今までの携帯電話会社とサービスが異なることによるトラブルについて
MVNOの多くは店舗を持たないことで固定費や人件費を大幅に安くしています。
極論すれば、「既存の大手キャリアのサービスは過剰だ」とする人たちが余計な部分を全部削ぎ落としてスリムな(=格安な)会社を作ったと考えてもいいのではないかと思います。
同じサービスを提供してるのであればそこで大きな価格差をつけることはまず難しいですもんね。
そのため、店舗がなくて修理時の代替サービスもありません。
スマホの画面が割れたなどのトラブルは自分で修理業者を見つけて持ち込むか、自分でパーツを取り寄せて修理するかなどの対応が必要になります。
代替機は当然ないので、もし必要なら古いスマホ(もちろんSIMロックのかかっていないもの)を引っ張り出してきて使わないといけません。
大都市にはスマホの修理業者はたくさんありますが、地方になると修理業者が少ないので例えば「県外の業者へ故障したスマホを発送→翌日着、修理してもらって出荷→さらに翌日手元に着」のように中1日、実質3日間はスマホが使えないということを覚悟する必要があります。
(2)端末とSIMカードを別々に購入することで発生するトラブルについて
大手キャリアのスマホについては、SIMロックといって他社のキャリアで使えないような制限がかけられています。そのため、大手キャリアで使っていたスマホに新たにMVNOのSIMを挿しても使えないことがあります。
さらにSIMにも「標準SIM、マイクロSIM、ナノSIM」と3種類の大きさの違いがあります。当然ナノSIMが挿さっていたスマホにマイクロSIMを挿そうとしても挿さりません。
・SIMロックフリー(=SIMロックがかかっていないか)
・適合するSIMのサイズ
の2点は事前に確認しておきたいですね。
(3)利用開始日に関するトラブルについて
インターネットでMNP(マイナンバーポータビリティ=携帯会社を変更しつつ電話番号はそのまま移行する)をした際に、すぐに手元のスマホが使えなくなるかというとそうではありません。
MVNOの手続きが完了した時点で手元のスマホは「圏外」となり、使えなくなります。
僕がソフトバンクからNifmoに変更した際は手続きをした翌日の昼頃に「圏外」になったと記憶しています。
やがて手続きの完了したSIMやスマホが宅配で送られてきますが、スマホにSIMを挿して電源を入れるとすでに新しい(MVNO)の電波になっています。
会社によって送られてくるまでの時間が違うようなので、これは事前に確認しておいたほうがいいかもしれませんね。
「圏外」の時間が長いとなんとなく不安になりますから。
まとめ ~ MVNO(格安スマホ)は事前に知識をもった上で申し込もう
安さのためにフルサービスを削り、必要な部分のみに投資する。
これはスマホだけでなくていろいろなことに当てはまりますよね。
例えば格安航空会社のLCC(Low Cost Carrier)。
いままでの航空会社ではドリンクのサービスや軽食のサービスが当たり前だったものを有料にしたり、客室清掃を乗務員がするなどしてコストを抑えています。
いままでのサービスは「過剰」だと判断した人がサービスを「必要なものだけに絞る」ことでコストを下げているわけです。
乗客は安さのためにサービスや座席間隔だったりをガマンしているわけですね。
まずは目的地に行ければいいわと。
MVNOも同じで安さのためにフルサービスではなく、できる部分は自分でやる、という選択をしているのだと思います。
値段だけ安くしてサービスが変わらないなんて有りえませんからね。
情報はしっかりとサイトに載っているので、事前に調べてから申し込みたいですね。
LINEモバイルは実際に使用していますが、とても気に入っています。
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