【一芸のススメ。】芸は身をたすけるは本当なのか？～実際に自分の場合で考えてみた

一芸が自分を変えた

「おい、新人！なにか一発芸やれ～」

いまではこんなことを言ったら即パワハラになってしまいますが、昔は部活や会社などで「なにか一芸やれ～」と先輩方から言われるケースってそれほど珍しくはありませんでした。

こんなとき、ほとんどの人が「どうしよう、困ったな・・・」と思う場合が多いと思います。

いまでは人に言ってもまったく信じてもらえませんが、昔は僕も人前がとにかく苦手で、人前に立つことがわかった途端にお腹が痛くなって困ったものでした。今思い出してもよく小学校の児童会副会長とか、中学校で○○委員長などやっていたよな・・・と思います。あの当時はとにかく人前に出るのが苦痛で仕方なかった・・・。人前に出る日などは整腸薬を飲んで憂鬱になりながら学校へ行ったものです。

ところはいまでは人前でけん玉を年間のべ100回以上も教えるようになり、人前で話をするのがそれほど苦ではなくなりました。あいかわらずカミカミな部分はありますが、それでも人前にでることが苦痛ではなくなったのは大きな進歩だと思っています。

いまでも実感しているのが、

芸は身を助ける

ということ。

【芸は身を助ける（げいはみをたすける）】

一芸にすぐれていると、困窮したときにそれが生計の助けになる。（Goo辞書より）

いまではいろいろと一芸的なものを身に着けているので突然の「なにかやれ～」という無茶振りがあっても引き出しがあるおかげで苦にならなくなりました。

一芸を身につけるきっかけをくれた傘まわし

「けん玉でなくて傘回し？」と思うかもしれませんが、僕が変わるきっかけを作ったのは傘まわしです。

その当時、なぜか海老一染之助・染太郎師匠が傘回しをしているところを見て、単純に「やってみたい」と思ったのを覚えています。いま思い返してもなぜだかわかりませんが、中学の修学旅行で京都の清水坂を歩いているときにお土産物屋で「和傘」に目が止まり、お土産として購入していました。修学旅行６クラスで傘を購入したのはおそらく僕一人（笑）

高校生になり、部活の夏合宿で新人は一芸を披露するという習わしがありました。そこで僕が選択したのは「傘まわし」。やったこともやり方もまったくわからなかったのですが、テレビで見た記憶をもとに一週間手を豆だらけにしながら練習し、夏合宿では無事かさまわしを披露することができました。

傘回しはとても盛り上がったのですが、一つの芸を身に着けたことで自分に小さな自信が生まれ、その後も歓迎会だなにかの出し物だというときでも傘回しができたのでずいぶん救われました。そして新卒で入った会社の歓迎会ではすぐに名前を覚えてもらえるというメリットも（笑）

たくさんの芸は不要、一つあれば救われる

時は経ち、長男が保育園の年長のときに「けん玉をやりたい」と言ったことで僕にはけん玉という特技が加わりました。最初は一緒に付き添いだったのが自分もやるようになってドハマリし、今となっては先生となってあちこちに教えに行くように。

教えに行くことを繰り返すうちにパフォーマンスが必要だからとパフォーマンスを作ったり、紹介用のフリップを作って技とともに紹介したり、と少しずつ進化をしていきました。当然最初のころは喋り方もたどたどしいどころか緊張で噛んでばかりでしたが、やがて参加者の方との掛け合いを楽しむようになり、いまでは自分も楽しみながらけん玉を教えています。そして毎回何かしらの反省点がでてくるのでそれを少しずつ改良し、内容も進化しつづけています。

「一芸なんて無理」

と思う前に、誰でも最初は何もできないところからスタートしている原点に立ち返り、まずは興味のあることから取り組んでみる、ということがとても大事だと思います。

なにも大道芸的なことをする必要はありません。絵が得意であれば、似顔絵を即興で書くなんてのもいいですし、声真似が得意であればさまざまなシーンを声で表現するのも良いと思います。一発芸とはいっても一瞬で終わるのではなく、少しその中でバリエーションをもたせるとさらに厚みがでてきます。

特技がひとつあるだけでいろんな場面での使い回しができるので、気持ちがとにかく楽です。

人前が苦手な人、自己表現が苦手な人ほど何かの特技を披露するといい

人前で何がイヤかというと、「気の利いた言葉をしゃべることができない」ということがひとつ原因としてある場合が多いのではないでしょうか。喋らなくても表現をする方法はいくらでもあるので、とにかく人前に出るのが苦手な人はこういった特技を何か一つ持っておくと自信が持てるきっかけになります。

一芸を身に着けよう。そうすれば人生は変わる。

自分が実際にそうだったので強く実感しています。

 

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